映画ノマドランドを観て
ハリウッド映画の派手さはなくドキュメンタリー映画に近い
マディソン郡の橋を思い出したアメリカの大自然がたくさん写されている
主人公の女性がバンハウスで暮らしアメリカ内を季節工をしながらまわって生活していく話
ホームレスではなくハウスレス
これからのキーワードなのかもしれないが、遊牧民族や縄文人の暮らしに戻っているとも言える
アメリカではバンハウスに暮らす高齢者が結構いるようだ
元々若い頃からバンハウスに暮らしていて歳を取っただけ
女性でひとりも珍しくないようだ
自立の精神
一歩間違えれば死んでしまうだろう
何もないところで車が故障したり
寝ている時に車上荒らしにあったり
気づいたら病気にかかっていて動けなくなっていたり
死と隣合わせであることは当たり前のことなのに
死から離れて暮らしているように生きるわたしにはネガティヴな面ばかり思い浮かぶ
すぐになんとかしてくれるコミュニティを持たない生活に不安はないのだろうか
まあ主人公の設定が廃虚となった街で1人で暮らしていたわけで、やっとのことで思い出の世界から外に出たのだからコミュニティうんぬんは関係ないのかもしれない
末期がんの人もバンハウスで旅しながら暮らしていた
最期の場所を決めて、病院のベッドの上で死を待つより観たい景色を観てそこで死ぬと旅していた
急なアクシデントに備えてお金が必要なようだ
主人公も姉にお金を借りに行っている
そんなの何回もは無理だろう
身寄りもなく頼る人もいない人でその日暮らしの人はどうなってしまうのだろう
金持ちの道楽的な人と世の中から離れたい人がバンハウスで生活しているのか
貨幣経済から離れ自給自足での暮らしを模索しているグループが出てきたり
連れ合いを先に亡くした人は残りの人生をこんなふうに過ごしていくのかと想像したり
本当にいろんな要素が盛り沢山で何度も観たい映画だ